キリスト教入門書
平和について
今日は終戦記念日なので、平和についての内容を紹介したいと思います。
カトリックの第二ヴァティカン公会議(1962-1965)では、「現代世界憲章」を発表し、その中に世界平和に関する声明も盛り込まれました。
「個人の善が安全に確保され、人々が精神と才能の富を信頼をもって互いに自発的に交流し合わせなければ、地上に平和は獲得できない。他人と他国民およびかれらの品位とを尊重する確固たる意志、また兄弟愛の努力と実践は、平和の建設のために絶対必要である。こうして平和は愛の実りでもある。愛は正義がもたらすものを越える。」(p257)
50年以上前に出された声明ですが、 内容は普遍的で現代にも十分通用するものだと思います。
50年前と比較して世界はますます「狭く」なり、ヒトやモノ、情報の国境を超えた移動が盛んに行われる昨今ですが、世界は平和になったのでしょうか。
「正義と平和は相容れない」とも言います。
平和を実現するためには「こうあるべきだ」という理念よりも、むしろ多少納得いかないことがあったとしても「まぁいいじゃないか」という寛容な態度が必要なのではないでしょうか。
キリスト教とは
「キリスト教とは、きわめて簡単なものである。それは父なる神が、人間を無限に愛している事実にほかならない。父なる神が私たちを愛している。この神の無限の愛が、イエス・キリストの障害とその死と復活によって表された。イエスによって神が自らをこの世に与え、人間を自らの中に受け入れた。こうして、人々は神の愛を信じるように呼びかけられたのである。」(p270)
著者の恩師であるネメシェギ神父のお言葉だそうです。
移ろいやすい人間関係の中にあっては、不変の神の愛は魅力的に響きますね。