「使い捨て」はもう古い
「脱使い捨て」でいこう! ; 世界で、日本で、始まっている社会のしくみづくり
- 作者: 瀬口亮子
- 出版社/メーカー: 彩流社
- 発売日: 2019/02/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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すごく新しい本。こんなに最近の本が図書館に置いてあって、ちょっとビックリです。
公共図書館最高!笑
図書館で本を借りて読むことも、シェアリングエコノミーの一つの形ですよね。
古本を読むことは昔から行われているし、本はよく循環する商品だと思います。
レジ袋、本当に必要ですか?
杉並区は、全国に先駆けて思い切った施策を実現しようとしていたのにもかかわらず、現状を見ると、削減の積極性が二極分化しており、これは日本全体の縮図とも言えます。(中略) 巨大なチェーンを展開する事業者の方針を一つの区市町村の施策のみで変えることには限界があることも確かです。(p42)
世界ではレジ袋が法律で禁止されたり、有料化を義務付けられている国がどんどん増えています。
では日本はというと、大手スーパーが自主的に有料化に取り組んでいるだけで、拘束力のある法律はありません。
そんな中、杉並区がレジ袋の有料化を義務付けようとして頓挫してしまったそうです。
コンビニがしぶとく、なかなかやりたがらないので、積極的に取り組む企業と、何もしたがらない企業で二極化が進んでしまうとのこと。
24時間営業の話題もありますが、コンビニのあり方を変えるべき時なのかもしれません。
ペットボトルの環境への悪さが半端ない
このグラフ、ぜひ見ていただきたいです。
ペットボトルは、ボトルの製造にはもちろん、輸送や冷却でもたくさんの環境負荷が生じます。ボトルのリサイクルにもエネルギーがかかる上、国によっては(日本もそうですが)リサイクル自体が行われていない場合も。
水道水の供給は非常に効率的に行われており、ペットボトルと比較すると1/40以下のCO2排出量で済むそうです。
日本は特に水道水の質が高いことで世界的に有名ですし、もっと水道水を活用していいのではないでしょうか。
実際、世界中でもっと水道水を飲もうというキャンペーンが行われています。
新しいものを買わされる、大量消費のシステム
「計画的消耗(生産者による製品の意図的な短命化)」について報告書を作成したアーレン大学教授クリスチャン・クレス氏は、こう解説しています。「これは巨大な浪費のシステムの問題である。企業がこの戦略を取れば、品質の低下により生産コストは下がり、使用期間の短縮により売り上げは増加する。企業は二重の利益を得ることができ、このシステムの勝者となる。一方、人々が製品を半分の期間で買い換えれば、生産時の労働と資源使用量は二倍必要になり、廃棄時のごみは2倍になる。消費者と環境が、このシステムの敗者となる。(p137)」
ミニマリストやゼロウェイストがブームになり、長く使える質の良いものに囲まれた「ていねいな暮らし」をいいと思う人が増えているように思います。
大量生産・大量消費は、もはやこれからの社会にウケないと思うのですがどうでしょうか。
情報が簡単に手に入る上、すぐに伝わる今では、企業の戦略についても社会の目が厳しくなっています。
これからのライフスタイル
「使い捨て」のライフスタイルにはたくさんの犠牲が伴うことが明らかになってきています。
たくさんのものが溢れ、手間がかからずになんでもでき、いらなくなったらどんどん捨てる。こういうライフスタイルはもはや過去のものになりつつあると思います。