東大生の読書ライフ

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東大生による書評ブログ。

南の島に行ってみたい

ミクロネシア学ことはじめ―魅惑のピス島編

ミクロネシア学ことはじめ 魅惑のピス島編」

(大塚靖・山本宗立、南方新社、2018年)

 

最近出たばかりの本です。

南の島でフィールドワークを行なっている研究者による著書。

写真がいっぱいで楽しいですが、内容は学術的な色が濃いです。

中の写真が全部白黒なのがかなり残念。

少しでもいいからカラーにすればいいのに…

 

 

命がけでウミガメを食す

ある日のこと、先日チューク州のある鑑賞でウミガメを食べた人たちが七人死亡した、といいながらウミガメをさばいている男性がいた。どうやらタイマイだったようだ。タイ米は海綿動物を主食とするため、これらが持つ毒素を体内に蓄積することがあると考えられている。そんなことを知りながら平気でウミガメをさばいている男性を見て、タイマイと他のウミガメをしっかりと見極める目があるのd去ろうか、それとも自分たちは大丈夫だろうという楽観的な考え方なのだろうか、いやいやそんなことを考えても仕方がない、とにかくその男性を信じてウミガメの肉を食べるしかない、と心に決めたことを今でも鮮明に覚えている。(p 141) 

 

ミクロネシアの人々は、陽気で楽観的な気質を持っているそうです。

南の島はみんなそんな感じなんでしょうか。

 

でも冷静に考えると、これは命がけの行為ですよね。

かなりドキドキしそう。 

 

 

ミクロネシア流「刺身」

 

ピス島は昔日本領だったらしく、現地で馴染んで使われている日本語があります。

 

その一つが、「刺身」。

 

と言っても、ミクロネシアの刺身はワイルドで、小さめの魚一匹に皮のまま格子に切り目を入れ、醤油をぶっかけてそのまま食う、というもの。

 

お刺身弁当の写真が載っていたのですが、シュールすぎて二度見どころではありません。

炊いたご飯の上にエンゼルフィッシュみたいなしましまの魚に切り目が入ったものが、適当な角度でぽーんと乗せられているのです。

これ、カラー写真だったら相当なインパクトだろうになぁ。

 

 

ミクロネシアでは犬も食う

 

島では豚や鶏が飼育されているそうですが、ちょっとしたパーティの時には犬も食べます。

 

さばかれた犬の写真があって、これも凝視してしまいました。

切られた首とかそのままで、顔がなんだか苦しそうでした。

 

でも、そもそも肉を食べるってこういうことだなぁ、と少し考えさせられました。

 

それにしても、表紙の海の写真が本当にきれい。

こんな海、一度でいいから行ってみたいなぁ。

 

ミクロネシア学ことはじめ―魅惑のピス島編
Posted with Amakuri at 2018.7.5
大塚 靖, 山本 宗立, 上野 大輔, 坂口 健, 川西 基博, 西條 喜来, ハフィーズ・ウル・レーマン, 北村 有迅, 高宮 広土, 西村 知, 中谷 純江, 浜島 実樹, 島田 温史, 河合 渓, 宋多 情, 谷口 光代